このプラグインはかなりお気に入りなのですが、検索してみてもなかなか日本語の記事がありません。
なので自分が書いていこうと思います。多分日本語のブログで解説するのは自分が初めてなのでは?
Black Box Analog Design HG-2
回路設計
まず、このプラグインがなかなか広まらない理由としてつまみがやけに多いことがあるのではないかと思います。
正直自分も最初はいまいち意味がわかりませんでした。一応説明書を読んでなんとか理解したつもりです。
とりあえず、操作方法の前に回路がどうなっているのかを把握する必要があります。
このHG-2はPENTODOという真空管とTRIODEという真空管が直列につながっていて、それぞれブーストを行っているようです。(6U8Aという真空管だそうです)
さらにそれにプラスして、12AX7の真空管が並列でつながっているようです。
図にすると
..........................→→→→12AX7→→→↓
..........................↑...........................↓
(IN)→PENTODO→→→→→→→→→→→→→→→→→→TRIODE→→(OUT)
あるいは
.......→→→→→→→→12AX7→→→→→→→→→→→→→→↓
......↑......................................................................↓
(IN)→→→→→→→→→PENTODO→→→→→TRIODE→→→→→→(OUT)
たぶんこんな感じ。(多分後者)(.は間を埋めるために入れたので特に意味はないです)
この辺の細かいことは説明書からはよくわかりませんでした。
操作方法
ON/OFFノブはそのままON/OFFです。
PENTODOつまみはPENTODO真空管の出力をコントロールします。直列の前段に当たる場所なのでこちらのつまみを上げればTRIODEに送られる信号量が増えるため、こちらのほうがより倍音が激しく付加されます。
そしてわかりにくいのが左半分のIN/OUTボタンとSATURATIONつまみ、ALT TUBEボタンです。
IN/OUTボタンがONの時だけ、上の図で示した12AX7の真空管に信号が送られます。
その送る信号の量をSATURATIONつまみで決めているようです。
LOW/FLAT/HIGHつまみはサチュレーションの音のみにかかるフィルターでこのフィルターを通った音が源流の信号にミックスされます。(FLATならフィルターなし)
この時、ALT TUBEボタンをONにするとよりアグレッシブで広いレンジのサチュレーションタイプになるそうです。
自分はIN/OUTボタンはたいていONにしますがALT TUBEボタンはONにしたりしなかったりです。
次に右側です。
TRIODEつまみはTRIODE真空管の出力をコントロールします。こちらのほうがPENTODOつまみよりも穏やかに倍音が付加されます。
AIRつまみはAIRボタンがONの時だけ動作します。
説明書によると10kHzあたりの帯域をコントロールするらしいです。
OUTPUTつまみは最終出力をコントロールします。
BYPASSボタンは左側のON/OFFノブと同じで、お互いにリンクされているそうです。
音について
音はゴージャスでリッチな感じがしますね。
立体感がうまく出てきます。
特にスネアとの相性は抜群です。
今度録音してサンプルを上げようと思います。
少々お待ちを・・・
→2018/11/9 音源追加
コンプだけかけたバイパスがこちら↓
ちょっと頼りないですね。こちらにHG-2をかけると↓
倍音が乗っかって迫力が出ます。
今回大体レベルが同じになるように設定しましたが、ブーストさせると
さらに迫力が増します。これはやみつきになりますね。
他にも、ボーカル、ピアノなど幅広く使えます。
まとめ
基本的にこういう倍音付加系の物はアコースティック楽器とよく合いますね。
注意する点は、音割れが起こりやすくノイズが発生しやすい所です。
ピアノなんかはアタックだけ音割れが起こったりするので使用しないほうがいいかもしれません(音はきれいになるんですけどね・・・)
入力レベル管理には気をつけましょう。
価格は249ドルとけっこう高額ですがPLUGIN ALLIANCEという所は結構頻繁にセールを行っているので、
セール情報に気をつけていれば75~99ドルくらいで買うことができます。(最近は30ドルほど)
ブラックフライデーも近いのでチェックしてみましょう~
ショップサイトはこちら↓
HG-2MSにバージョンアップされました。記事はこちら↓
ドラム全体にかけてみた記事はこちら↓
今月のプラグインセール情報をまとめてみました。
よかったら見ていってください。
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