今回はディレイの仕組みについて書いていこうと思います。
前回の「ディレイ/リバーブとは」はこちら↓
ディレイエフェクト
電気的にディレイ音を得られる3種類のディレイについて見ていきます。
主なパラメータ
ディレイの主なパラメータは
フィードバック・・・ディレイさせる回数
ディレイタイム・・・音を遅らせる時間
MIX・・・原音とディレイ音の音量比率
こんなところですね。
他にもパラメータのあるディレイはありますが、基本的なものはこれくらいです。
テープエコー
慣習上テープ"エコー"とついていますが、効果は実質的にディレイと同じです。
ですが、テープとついているだけあってテープを用いてディレイ音を作ります。
録音ヘッドで音を録音し、離れた場所にある再生ヘッドで再生します。
この録音ヘッドから再生ヘッドへ移動している間の時間がディレイタイムとなります。
再生ヘッドの個数がフィードバックですね。
テープエコーはテープの劣化が起きるためメンテナンスを必要としていたり、
サイズを小さくすることができないといった欠点がありますが、
テープ独特の揺らぎのある音に根強い人気があるそうです。
昔のディレイなのでローファイかというと意外とそうでもなく
割とハイファイな音をしているらしいですね。
アナログディレイ
テープエコーはメンテナンスを必要として
アナログディレイはコンデンサーをたくさん内蔵した集積回路である
BBD素子というものを使ってディレイさせます。
コンデンサーというのは音を貯める性質があるので、
こんな感じにチャンネルを開閉し、バケツリレーをすることで音を遅らせます。
要するにコンデンサーの数が多ければ多いほどディレイタイムを長くすることができるわけですね。
アナログディレイはテープエコーと違いコンパクトにすることができ、
メンテナンスもあまり必要がないという利点があります。
しかし、コンデンサーを通ることにより音が劣化する(特に高域が減退する)
ことや、チャンネルを開閉する際に高域にノイズが発生し、それを軽減するために
ローパスフィルターを入れないといけないといった音質面での問題がありました。
しかし、今ではだいぶ軽減されており、その高域劣化もアナログディレイの色として定着しています。
コンパクトアナログディレイとしてはDM-2(現行品はDM-2W)
個人的におすすめなのはMXRのCarbon Copyです。
ブライト版もあります。
こちらは拡張版です。ディレイタイムも40ms~1,200msに伸びています。
その他にもMAXONのアナログディレイや
エレハモのメモリーマンも有名ですね。
デジタルディレイ
デジタルディレイは考え方としてはテープエコーと同じであり、
チップにAD変換し音を録音し、ディレイタイムが来たらDA変換により再生するといったものです。
よって音質はAD/DA変換の質、ディレイタイムはチップの録音容量に依存することになります。
こちらも初期のコンパクトなデジタルディレイとしてはBOSS DD-2が有名ですね。
現行品はDD-3です。
現行品はDD-3TかDD-8ですね。
自分がもっているのはTC ELECTRONIC - Nova Delayです。
使っている上での感想として、音はいいのですがちょっと操作性があまりよくないなと思いました。。
ディレイモードを変えるボタンが一方通行なので戻すのに5回押さないといけなかったりします。(限定する設定もあるそうですが・・・)
いろいろ考えたのですが、Eventide - TimeFactorが良さげかもしれません。
STRYMONも定番になりましたね。
まとめ
ハイファイな順番に並べると
デジタルディレイ>テープエコー>アナログディレイ
らしいです。
今ではテープエコーはほとんど見なくなってしまいましたね。
ですが、デジタルディレイにはテープエコーを模したモードもあったりするので
未だに人気があるのでしょう。
次回はリバーブについて書いていこうと思います。
今月のプラグインセール情報をまとめてみました。
よかったら見ていってください。
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