今回は中田裕二さんの10thアルバム「PORTAS」について書いていこうと思います。
前回の「DOUBLE STANDARD」はこちら↓
PORTAS
前作の赤とは打って変わって青を背景にしたジャケットですね。
トラックの一部分や謎の建物を使った前時代的でレトロなデザインだと思います。
1.プネウマ
プネウマってなんだろうと思ったのですが、「気息、風、空気、大いなるものの息」といったもののようです。神聖な用語らしいですね。
アコギの暖かいフレーズではじまるスローな曲ですね。出だしは完全に弾き語りで音数が少なく張り詰めた空気感があります。
途中から他楽器が入ってきますね。シンセのジュワ~と滲むような音がおもしろいです。
右から聴こえてくるギターにもリバーブがたっぷりかかっていますね。
2.BACK TO MYSELF
この曲も柔らかいシンセの音から始まりますね。ドラムは打ち込みのような感じです。
このシンセの音がなんとなくトオミヨウさんぽかったのですがクレジットを見ると中田さんが全部一人でやっているみたいですね。
曲の雰囲気は和やかで暖かくそれていてどこか寂しいところがあるような気がします。
間奏のギターはファズがかかっていて地味に荒々しい音ですね。
3.ゼロ
モコモコなドラムの音が印象的ですね。ミュートをかなり施したのかなと思います。
曲調はややアンニュイで気だるげな感じです。この重たい感じが中田裕二さんの持ち味だと思います。
間奏のシンセソロはギターに近い音をしていて若干どちらかわからいくくなっていますね。
4.おさな心
アコギだけではじまるなんとなくカントリーっぽい曲ですね。
「オールウェイズ」となんとなく似た曲調だと思います。
やっぱりオルガンの音は暖かいです。終わり方がなんだか急ですね。
5.あげくの果て
ピアノ主体のちょっとシリアスな曲ですね。
「本当の事を知ったとして それが誰を救っただろう 謎は解けたのに 僕にはわからない」
の一節もありますが全体的に諦観のある歌詞だと思います。
この曲はちょっと珍しく中田さんの担当がボーカルだけですね。ユーフォニアムのもやっとした音に味があります。
6.夢の街
ふわふわとしてオルガンの音が明るめで優しいですね。Aメロのボーカルにはディレイとリバーブが深めにかかっているのがわかります。
ロングトーンで伸びやかなメロディーが特徴的ですね。
「夢の街」というタイトルみたいに幻想的でぽかぽかとした雰囲気を感じます。
7.Predawn
イントロはミュートギターの音が柔らかいですね。
メロディーは暖かくもどこかほろ苦いコーヒーみたいな感じがします。
クリーントーンのギターの使い方がうまいなと思います。
「世界があれこれと もつれあうところを 見せられてばかりいるから 絶えず僕らは渇いている」
この歌詞にぐっときますね。
8.DAY BY DAY
アコギの音がほかよりもなんとなく軽やかですね。曲調はどことなく「レールのない列車」っぽさがあるような気がします。
後ろではスライドギターの伸びた音が大きな役割を担っていますね。
どこまでも穏やかでほんわかとした曲ですね。
9.ふさわしい言葉
アコギから始まる中田さんお得意の曲調と言ったところでしょうか。前作の同じ9曲目にあった「長い会話」と似ていますね。
サビの始まりのベースだけ音をとってみたのですが、IV-III-VI-Iで両方同じっぽいですね。(間違ってるかも)
こういう切なさのある曲が中田裕二さんの武器になっていると思います。
後半のギターソロのあとのドラムが聴きどころかなと思います。
10.君が為に
アコギをベースにしたバラード曲ですね。
サビの伸びのあるメロディーが綺麗だと思います。ボリューム奏法を使ったギターの音がムーディーですね。
哀愁のある最後の曲にぴったりな曲だと思います。
まとめ
おおよそ前作と似た作風になっていると思いますが、こちらのほうがよりシンプルで、派手さや華やかさから遠いアレンジになっていると思います。
暖かさの中にどこかほろ苦いところのある曲が多いですね。
Disc2の「中田裕二の謡うロマン街道 at 高崎 少林山達磨寺大講堂, 2018年9月15日」もなかなか聴き応えのある内容になっていますね。
次回はどんな作風になるのでしょうか。
今月のプラグインセール情報をまとめてみました。
よかったら見ていってください。
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