今回はMansunの2ndアルバム「Six」について書いていこうと思います。
前回の「Attack Of The Grey Lantern」はこちら↓
Six
おとぎ話のに出てくるような不思議な世界を背景が印象的です。
手前の少年が読んでいる本の内容はこんな感じなんでしょうか?
1.Six
イントロはディレイのかかったピアノがきれいですね。
主旋律の音はちょっとわかりにくくて確証がないですがシンセかな?
Aメロからのメロディーはなんとも憂いがありながらも美メロですね。
サビ終わりからの変調はかなりプログレチックです。
間奏も代わる代わる現れる楽器の流れに作り込みを感じます。そして音作りがとてもサイケ。
ポップなメインと厚みのあるディストーションパートを行き来する構成が絶妙なバランスで成り立っっています。
実はこの曲が自分の最初に聴いた曲だったんですね。
Youtubeのショートバージョンだったので間奏の部分がなかったのでこのバージョンを聴いた時は驚きでした。
2.Negative
ワウの効いたディストーションギターのフレーズがなんとも鬱屈としていますね。
メロディーもポップでありつつも暗くどよ~んとした感じです。
曲構成は2つのパートを繰り返すシンプルなものとなっています。
2分40秒あたりからはボーカルに深くダブリングがかかっていますね。
どこまでもダウナーでNegativeな曲だと思います。
3.Shotgun
スネアの刻みが徐々に大きくなっていくイントロですね。
ボーカルが入ってきてからのメロディーはなんとも気だるい感じです。でたらめなピアノが狂った雰囲気を出していますね。
55秒からのフレーズはトレモロをうまく使っています。
こちらもポップながらも鬱屈としているドロドロな曲ですね。
4.Inverse Midas
しっとりとしたピアノの音がきれいなバラード曲ですね。
ボーカルの優しい歌い方がどことなくノスタルジックです。
コーラスの絡みもいい働きをしていますね。も後半はピアノが短調になって不穏な感じに。
5.Anti Everything
柔らかいギターの音がどこかひねくれたフレーズを奏でていますね。
リードギターのビブラート(エフェクト)のかかった不安定な音がなんとも力の抜けた感じです。
歌詞もひたすら自虐的です。ポップなのにダウナーな曲ですね。
6.Fall Out
金の音の旋律が不思議系お伽噺のテーマ曲みたいですね。
サビに入るとコーラスが入ってきてぱっと開けた感じに。
後半の間奏はかなり長めでディレイを使ったりピッチモジュレーションで音程を揺らしたりフランジャーを使ったりとかなり凝った音作りとなっていますね。
アウトロはアルペジオの音が暖かくもきらびやかです。
7.Serotonin
ほぼイントロがなくてすぐにボーカルが入ってくるMansunにはちょっとめずらしい曲ですね。
こちらもじめじめと鬱屈とした暗めな曲調となっています。
曲展開はAメロBメロサビのようなよくある展開ではなくて2つのパートがいつの間にか切り替わる構成になっていますね。
ラストはピッチシフトディレイっぽい音が余韻となっていますね。
8.Cancer
ぶっといファズのかかったギターリフで始まるなかなかヘビーなイントロですね。
スネアの音もハイ上がりでどことなくヒステリックです。途中でテンポが上がって緊張感が増しますね。
激しい演奏と裏腹にボーカルの歌い方は優しい感じ。
9分31秒という長尺の中で曲調がずいぶんと変化していきますね。
1分48秒からどよーんとした間奏に入り、3分10秒あたりからは歪んだギターが復活、
4分30秒あたりでピアノが入って一旦音が途切れ、そこからはふわふわとした後半へ。ぶちぶちと歪んだシンセの音が印象的。
ここの曲でPart1が終わりということで壮大な作りになっていますね。
9.Witness To A Murder (Part Two)
チェンバロの響きが教会音楽っぽいですね。なんとオペラ歌手の方がボーカルを務めます。
音域が高めなのでソプラノとテノールかな?後半からは語りがメインに。
Part2のはじまりを告げる曲といった感じですね。
10.Television
無音からフィードバック音、スティックによるカウントではじまりますね。
Aメロはこちらも低いボーカルがどよ~んとした感じです。
トレモロとコーラスがかかったギターの音がふわふわとしていて綺麗ですね。
1分51秒あたりから裏声のボーカルとコーラスが入ってきて厚みが増します。
中盤にある間奏のギターソロもちょっと不思議な音。薄めにピッチシフターでオクターブ上が混ざってるような。
4分40秒あたりからのギターソロもフィルターが強烈にかかっていてふにゃふにゃとしていますね。
全体を通してみると浮遊感のある幻想的な曲かなと思います。
11.Special / Blown It (Delete As Appropriate)
ベースが目立つ薄暗くじめじめとしたイントロですね。コーラスのかかったギターがぼんやりとした響きです。
ボーカルが入ってきたからは歪んだギターの音が入ってきてゴリゴリとした感じに。
1分13秒あたりから入ってくるのはギターにモジュレーションをかけた音でしょうか?
ほにゃほにゃとしていてなんの音なのかわかりにくいですね。
この曲も暗い雰囲気でどこか自虐的な空気感があるかなと思います。
12.Legacy
コーラスのかかったギターのアルペジオが綺麗なイントロですね。
メロディーは穏やかでひたすらに美しいですね。ですがどこか哀愁を感じます。
後半の間奏のギターソロはハイ上がりな音にリバーブがかかっていて
ゆったりと続いた曲が少しずつ終わりに近づいていき、音がそっと消えるラストが切ないですね。
13.Being A Girl
ベースのシンプルなフレーズからはじまるテンポ早めな曲ですね。
Aメロはメンバーでコーラスをしている感じがガレージロックっぽい感じ。
サビのディストーションギターの音が分厚いですね。
2分あたりからはハイハットの刻みが細かいでなかなか大変そう。
バックにあるぬるっとした音はシンセかギターか判別が難しいですね。高音のほうはギターっぽいですがやや低い方はどっちでしょう?
4分38秒あたりからノイズが入ってレコードをスクラッチした時のような編集が入ってますね。すこしびっくりです。
最後はチェンバロで締めるのがこのアルバムの象徴になっているような気がします。クラシカルな感じですね。
まとめ
前作よりもプログレ感が増した感じがしますね。曲と曲の流れが緻密に構成されているような気がします。
ですがちゃんとポップに作られていて同時にどこかひねくれているのがMansunの魅力なのではと思います。
音も前作よりぐっと聴きやすくなっていて各楽器の音がうまく住み分けられているのがありがたいですね。
自分はこのアルバムが最初だったので個人的に思い入れのある1枚です。
次回の「Little Kix」はこちら↓
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よかったら見ていってください。
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