今回はディストーションについて書いていこうと思います。
前回の「オーバードライブの分類」についてはこちら↓
ディストーションとは
歪みエフェクターの一種ですね。
オーバードライブと比べて深い歪みの得られるエフェクターとされています。
が、オーバードライブとの違いはわりと曖昧です。
ディストーションの回路
回路はオーバードライブとは若干異なっており、
ディストーションの大雑把なクリッピング回路はこんな漢字です。
オーバードライブは増幅の過程でクリッピングをしますが、
ディストーションは増幅後にまとめてクリッピングをします。
これがオーバードライブとディストーションの音色の違いの要因となっています。
もちろん全てのディストーションがこの回路ではなく、物によってわりと様々です。
正直なところをいうとオーバードライブとディストーションの違いを
理解するのはオーバードライブの音をいくつか聴いて、
ディストーションの音をいくつか聴いて、それぞれを聴き比べる
といった方法しかないようなきがします。
しっかりとした線引きがあるわけではないんですね。
ただ、聴き比べていればそのうちなんとなく違いがわかってくるので
根気強く聴き比べをしてみましょう。
ディストーションの分類
MXR Distortion +
1973年にMXRから発売された、ランディ・ローズさんが使ったことで有名なディストーションです。
これが歪みエフェクターにディストーションという名前がついた最初のものとされています。
実は父が自作したDistortion +を弾いたことがあるのですが、
かりっとしたローゲインファズのような質感でした。
回路をみるとゲルマニウムダイオードによる対称クリッピングのようです。
今ではM104 DISTORTION+というちょっと違うモデルが販売されています。
ところが、ややそっけない音をしているのか
このDistortion +を模したエフェクターはあまり作られませんでした。
ProCo RAT
1978年にProCoから発売されたディストーションです。
抵抗の値を間違えてオペアンプにかける負荷をかけすぎてしまったことにより想定外にできたエフェクターだとか。
MXRのDistortion + と比べると暖かみのあるぎゅっとした音をしているので
かなり人気がでたようですね。
今でもこのRATを参考にしたディストーションは数多くあるようです。
今ではRAT2になって現行品が販売されていますが、
初期はRATだったので外観もケースが大きかったりLEDがなかったりと結構異なっています。
ちなみに自分がもっているRAT2はKeeley Modifyですね。
詳しくはこちら↓
ハイゲイン系
今まで書いてきたディストーションはハードロックまたはヘヴィメタルに使われることが多かったのですが、
スラッシュメタルなどではより攻撃的で
ゲインの高いディストーションが求められるようになっていきました。
そんな要望に答えるために作られたのがハイゲイン系ディストーションですね。
古くはMarshallのGuv'nor、
BOSSのMT-2などですね。
新しいものだとDISTORTUS MAXIMUSのKRANKや
Empress EffectのHeavy
EmmaのReezaFRATzitz 2
これらのディストーションは主にドンシャリ(低域ブースト、中域カット、高域ブーストされたサウンド)
で使うことを前提にしたものが多いです。
あとはBOSS DS-1もハイゲインとまでは言えないかもしれませんが
外せないディストーションかなと思います。
まとめ
・ディストーションの回路はブースト後にクリッピング回路がある
・最初のディストーションはDistortion+ であるが、RAT2のほうが後に影響を与えた
・多種多様なハイゲインディストーションも生まれている
といったところです。
次回は「ファズ」について書いていく予定です。
今月のプラグインセール情報をまとめてみました。
よかったら見ていってください。
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