今回はPlugin Allianceの「Shadow Hills Mastering Compressor Class A」について書いていこうと思います。
Shadow Hills Mastering Compressor Class A
光学式コンプとディスクリート回路のVCAコンプの二段式コンプレッサーを再現したプラグインのようですね。
ちなみにディスクリート回路というのはオペアンプのような集積回路(予め回路が組まれたもの)を使用せずに
一つ一つのトランジスタやコンデンサ、抵抗といった素子で構成された回路のことです。
音が通る順番は光学式→VCAの順番となっています。
とりあえず順番にみていきましょう。まず今回のバイパス↓
デフォルトの状態だとこんな感じ↓
中域のあたりがグッと持ち上がるような感じですね。
同じつまみが左右にありますが、ステレオ動作時は左のパラメーターのみが作用します。
右のパラメーターはデュアルモノ時に使うようです。
OPTICAL部分
光学式の部分はややパラメーターが少なくOPTICAL THRESHOLDとOPTICAL GAINのみです。
まず軽めにコンプレッションしてみます。
次に深めです。
光学式らしい柔らかめな潰し方ですね。
DISCRETE(VCA)部分
次にDISCRETE部分です。こちらは一般的なコンプレッサーと同様のパラメーターがありますね。
DISCRETE RATIOにはFLOODの項目がありますがこれは20:1だそうです。
DISCRETE RECOVERにあるDUALは光学式コンプレッサーで使われる2段階のリリースタイムを再現するそうですがやや謎です。
ということでいくつかの設定で試してみます。
こちらもVCAらしいピタッとしたコンプレッションですね。
他のVCA式と同様潰しすぎはあまりよくないかもしれません。
トランス部分
中央下にある緑のライトの左右にトランス部分を選択するレバーがあります。
マニュアルによると、
NICKELは最も歪みが少なく高周波に少しのアクセントを加えるトランスで、
IRONはAクラスの歪みが加わりUpper low(高域の低めのところか低域の高めのところなのかは不明)がブーストされるトランス、
STEELは最も歪みが多く、低域をブーストさせるトランスだそうです。
とりあえず比較してみます。
なんとなくですがNICKELがいい感じかななんて思います。好みに応じて使い分けましょう。
ちなみにメーターの右下と左下にあるSIDECHAINは90Hzより下をスルーするかどうかを選択するつまみだそうです。
その他
下部分にはその他のパラメーターが存在しています。
TMTというのは他のPAのプラグインにもありますが個体差を再現するだったと思います。
STEREO MODEを外すことで左右が同じTMTになります。
M/SモードではDUAL MONO時に左がM、右がSに割り振られます。
右のHEADROOMは歪むレベルを許容する範囲を決めるパラメーター(左に行くほど歪みやすくなる)で
HP-SC FILTERは低域をスルーするパラメーター、
MONOMAKERは低域をモノラルにするパラメーター、
STEREO WIDTHは音を広げるパラメーター、
PARALLEL MIXはDry/Wet比を決めるパラメーターです。
このあたりはよくPlugin Allianceのプラグインによくあるパラメーターですね。
おおよそこれで全てかなと思います。
まとめ
マスタリングコンプというだけあってすっきりとかかるコンプレッサーだと思います。
薄めに使うのがちょうどいいんじゃないかなというところですね。
あっさりとした感じが欲しい時にぴったりかなと思います。
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前回のPlugin Allianceのプラグイン記事はこちら↓
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よかったら見ていってください。
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