今回はReverb Foundryの「Tai Chi」について書いていこうと思います。


Tai Chi
なかなかパラメーターの多いリバーブですね。
Reverb FoundryはHD Cartも同様にパラメーターが多かったのでそういう方針なのかなと思います。
とりあえず見ていきましょう。今回のバイパス↓
デフォルトだとこんな感じ↓

MASTER部
左上の6つのノブは5つのタブで設定項目が切り替わるようになっています。
MASTER部ではリバーブの主な設定を行います。
Reverb Timeはリバーブの長さの設定ですね。最小0.2秒から最長90秒まで設定できます。
Pre-delayは音が入ってからリバーブ音がなり始めるまでの空白時間を設定します。off(空白なし)から0.5秒の範囲が用意されています。
Wdthではステレオの幅を設定します。


次にREFLECTIONSに移ります。ここでは反射の大まかなパターンを設定します。

まず、想定する空間の種類を選択します。




Patternでは反射の種類を選択するようですが、右に回して数字が大きくなるほど距離感が出て反射が大きくなるそうです。


Spacingは反射音の間隔を設定するようです。


Roll-offは反射音のみにかかるローパスフィルターのようです。

カットの勾配はこの4通りから選ぶことができます。


ADVANCED部

ここではより細かいリバーブの設定を行います。
Densityでは反響音の密度を設定します。


Diffusionは拡散の度合いを、Diff.Sizeで拡散の大きさを設定します。Diff.Sizeを大きくすると反響が遅く、音の減衰が大きくなるそうです。
そしてこれはDiff.Sizeとの間の下にあるボタンでReflection(反射音)とReverb(反響音)の両方を独立して操作することができます。





右の3つのノブと上のモードでコーラス(揺れ)の設定を行います。
Thicken Chorusをオンにするとコーラスの揺れが速くなります。Enrich、Drift、Detuneはコーラスの色合いを設定します。
Chorusがリバーブ音の中で揺らす音の数を決めるパラメーターのようなのでこれを最大にして比較してみましょう




Detuneは揺れ方がわかりやすいですね。
Mod Rateは揺れの大きさを決めるパラメーター(Depthと同じ)のようです。

Wanderは揺れの速さにランダム性を加えるパラメーターのようです。

ややピッチベンドされたような音になりますね。
DYNAMICS部分

DYNAMICS部ではコンプレッサーの設定をします。
上でリバーブ音(テイル部)のみかWet全体にコンプレッサーを適用するのかを選択できます。
また、DuckはDry音(Input音)をソースに反応してリダクションを行うことも可能です。(Compressではリバーブ音をソースにリダクションを行います)
あとは通常のコンプレッサーと同様に使えますね。きつめにコンプレッサーをかけるとこんな感じになりました。

FIDELITY部

こちらには各種エフェクトが揃っています。
Bandwidthはヴィンテージ感のあるローパスフィルターのようです。

BIT CRUSHERがOutputとRverb(テイル)とReflections(ディレイ)に分けてかけられるようになっていますね。



RECIRCULATIONでは音が跳ね返るに連れて起こる音の変化を調整するようです。
Depthでは跳ね返る際に起こる音の揺れの大きさを調整するようです。

Resolurionは跳ね返るに従ってかかるビットクラッシャーのようです。

EQUALISER部

ハイパスフィルター(Low Cut)、ローシェルフ、ハイシェルフ、ローパスフィルター(Roll-off)の4バンドイコライザーですね。
Low Cutは下のようにカーブの勾配を設定できます。


Low Shelfは50Hzから5.0kHzのようです。


High Shelfは1.0kHzから18.0kHzのようです。


Roll-offもLow cutと同様カーブを選ぶことができます。


MULTIBAND REVERB TIME MULTIPLIERS部
下にある4バンドのEQぽい部分です。ここでは帯域別のリバーブタイムを設定することができます。
Split AはBand1とBand2の間、Split BはBand2とBand3の間、Split CはBand3とBand4の間の帯域を設定するようですね。

極端に設定するとこんなこともできます。

500Hzから2kHzのリバーブ音のみを伸ばしてみました。
設定次第ではリバーブの響きをうまい感じにコントロールできそうですね。
TREBLE CONTOURING部
左のRT Multiplyで高域のリバーブタイムを調整し、右のFrequiencyで高域の周波数を設定するようですね。
こちらはリバーブタイムを減らす方向にしか動かないようです。
帯域幅は500Hzから18.0kHzまで。

そのまた右にあるRoll-offはリバーブ音(テイル)にかかる普通のローパスフィルターのようです。
例によってカーブの勾配を選ぶことができます。



BASS CONTOURING部
こちらは低域のリバーブタイムの操作及びリバーブ音(テイル)のみにかかるシェルフフィルターですね。
帯域幅は20Hzから4.00kHzまで。シェルフのかかる帯域と共通となっています。




パラメーターの解説はここまでですね。
プリセット
それではいくつかプリセットを試してみようと思います。





自分で適当に作ってみました。

アコギ
いつもと同じですが最後にアコギで試してみましょう。まずバイパス↓
デフォルトだとこんな感じ↓

適当にプリセットから。





例によって自分で作ってみました。

まとめ
明るい音をしたリバーブだと思います。これはこれで綺麗なリバーブ音をしていますね。
Reverb FoundryはLiquidSonicsと姉妹メーカーのようですが、
あちら(恐らく同ジャンルのリバーブであるCinematic Rooms)のふわっとした感じとはうまく住み分けができているのかなと思います。
ショップサイトはこちら↓

Reverb FoundryでもLiquidSonicsのリバーブを持っているとこちらでもらえる割引のクーポンが使えます。
他のReverb Foundryの記事はこちら↓
LiquidSonicsの記事はこちら
今月のプラグインセール情報をまとめてみました。
よかったら見ていってください。
コメント