今回はLiquidSonicsの「Cinematic Rooms Professional」について書いていこうと思います。


Cinematic Rooms Professional
紫を基調としたシックなUIですね。
パラメーターはシンプルながらもかなり多機能なものになっています。
左でREFLECTION(アーリーリフレクション)、右でREVERBERATION(テイル)を調整するパラメーターがあって、
中央上からリバーブタイム、時間の経過によりかかるフィルターと全体のイコライザー、レベル調整となっています。
では順番に見ていきましょう。まず今回のバイパス↓
デフォルトだとこんな感じ↓

REFLECTIONS
とりあえずわかりやすくなるように下のReff/Rev MixでREFLECTIONSのみにします。(ついでに原音も切ります)

REFLECTIONSに関わるパラメーターとしては左上にREFLECTIONS用のローパスフィルター、
中段にMODパラメーターとSPACE、CHARACTOR、X-FEEDという3つのタブから構成されています。
ローパスフィルターには4つの傾斜が用意されています。

中段のMODではリフレクション音の揺れを操作します。これは右のタブを切り替えても変わらずに表示されます。


SPACE
Proximityでは反響の距離を大まかに決めます。
これにはAdjacentが一つ、Close、Medium、Far、Distant、Reverseにそれぞれ1と2が用意されていて11種類から選べるようになっています。







とりあえず今後はDistant1で固定します。
SizeでREFLECTION音が反響する空間の大きさを決めます。


Reflectivityは反射率を操作します。


CHAERACTER

Patternで反射のタイミングパターンをNatural、Uniform、Nonlin U、Dissipate、Gather、Cluster1、Cluster2の7種類から選択します。






DiffusionではREFLECTIONSの拡散度合いを決めます。


WidthでREFLECTIONの広さを決めます。


X-FEED

ここでは右の残響音を左に繋げるかどうか(逆も)を操作します。
Levelを下げると左右で反射が行き来しにくくなりした感じになります。

Delayでは左右に送るタイミングを遅らせるようです。

Rolloffは左右に送る音のみに働くローパスフィルターのようです。

REFLECTIONSの項目はこんなところですね。
REVERBERATION
こちらではテイルの音を調整します。
上段のフィルターはREFLECTIONSと同様のカーブがありますね。

同様にREFLECTIONSの音を切って解説します。

右にはREFLECTIONS同様MODつまみがあり、揺れを調整できます。


SHAPE
Pre-delayでは残響が始まるまでの時間を調整できます。
Bloomは仮想空間の大きさを決めるようですね。


Undulationではリバーブのうねりを調整します。


ECHO

エコーの名前通りディレイのような働きを加えるようです。
まずLevelを上げないとオフのままのようなのでLevelを上げます。

Timeでディレイタイムを調整します。この項目は最大1500msまで設定できます。

Rolloffはこのディレイ音にのみかかるローパスフィルターのようです。

X-FEED

こちらもREFLECTIONSと同様左右の繋がりをコントロールするパラメーターですね。
Levelを下げると左右が独立した感じに。

Delayで左右に送るタイミングを遅らせます。

Rolloffは左右に送る音にのみかかるローパスフィルターです。

REVERBERATIONの項目はこれで全てですね。
中央部
中央部ではリバーブ共通のパラメーターを操作します。
上段のReverb Timeでは残響の長さを設定します。
右に回すと数字で表現される範囲では最大45ms、それを越えるとInfiniteとなり永遠にリバーブ音が続くようになります。

流石にここまですることはあまりないかなと思います。
中央中段の左にあるLevelではリバーブ音の低域を操作します。


その右にあるCONTOURでは時間差でかかるフィルターの設定をします。
MultiplierでReverb Timeに対してどのタイミングでフィルターが作用するかを決めて、
Frequencyはフィルターのかかる帯域を決めます。
例えばこんな感じにすると

時間差でローパスフィルターがかかるのがわかるかなと思います。
逆にBASSタブだと

時間差でハイパスフィルターがかかります。
また、EQUALISATIONのタブをクリックすることでマスターEQの画面に移ります。

計5バンドというなかなか作り込みのできそうな構成になっていますね。
中央下段はReff / Rev MixとMaster Gain、ドライ/ウェット比のDry / Wet Mixと音量を操作するパラメーターが揃っています。
これでパラメーターは全部かなと思います。
マニュアルを読むとサラウンドでの特別な設定もあるようですがサラウンドの環境は流石にないので今回は割愛します。
アコギ
さていつもの流れではありますがアコギで少し試してみましょう。
まずバイパスはこちら↓
デフォルトだとこんな感じ↓
適当にプリセットを呼び出してみます。




どれも綺麗な音をしていますね。
まとめ
LiquidSonicsらしいナチュラルで澄んだ音のリバーブだと思います。
Illusionがちょっとプレートぽかったのでこちらはルームリバーブとなっていていい感じに住み分けができているんじゃないかなというところですね。
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