今回はOutputの「Portal」について書いていこうと思います。
Portal
ディレイ/リバーブ/パンの複合プラグインですね。
グラニュラーエフェクトと呼ばれていて音を小刻みに繰り返すような効果が得られます。
それではみていきましょう。今回のバイパス↓
デフォルトだとこんな感じ↓
音をサンプリングして再生するという処理をしているのですが、中央のGRAIN CONTROLSでどのようにサンプリングするのかを決めています。
GRAIN CONTROLS
DENSITYはどのくらいの頻度で音をサンプルするのかを決めます。
SIZEはサンプリング1回の長さを決めます。
COUNTは一度にサンプリングする回数を決めます。
OFFSETはCOUNTが2以上の場合、そのサンプリングするタイミングをずらす時間を決めます。
まず、OFFSETを150msにしてみます。
この時、デフォルト値のCOUNTは8、DENSITYは1/16、SIZEは1.5:1なので
DAWの設定したBPM(今回は120)の1/16の頻度で8回のサンプリングが150ms間隔で行われるということになります。
それぞれのサンプリングの長さはSIZEで決まるのですが、DENSITYに対して倍率で設定されているためBPMに対して1.5/16となっているはずです。
ここでSIZEを動かしてみます。
SIZEが1:8の時はサンプリングされる時間が短いので音が細かくなっていることがわかりますね。
次はCOUNTを動かしてみます。
COUNTが16だと音の数が増加してふわっとしたディレイサウンドになっているのがわかると思います。
DENSITYが1/64 tの時はサンプリングが細かく行われているのがわかりますね。
デフォルトではDENSITYはDAWのテンポに同期されていて、SIZEはDENSITYに対して比で設定するようになっていますが、
これを解除してms単位で設定することもできます。
PITCHでは音の高さを変更します。-36〜+36まであるので±3オクターブの範囲で設定することができます。
SCALEではピッチシフトの単位を設定します。
デフォルトではCHROMATICに設定されているので1度の単位でピッチシフトさせますが、
FREE TURNIGに設定すると間の音を小数点以下の数字でピッチシフトすることができるようになります。
その他、FIFTHSやMAJOR CHORDなどが用意されていてそれぞれの間隔でピッチシフトさせることができます。
SHAPEはマニュアルに解説がなかったためやや不明なパラメーターですが、
音の分散度合いを設定しているような気がします。
PANは左右の振りです。
パラメーターの下にある菱形のマークはランダム化を担うパラメーターです。
PAN RANDOMで試してみます。
STRETCH
左側のSTRETCHでは音を遅く再生し、引き伸ばす処理を行います。
音を遅くすると当然原音と比べて遅れてしまうのですが、これを途中で打ち切ってサンプリングしなおすのがRETRIGERです。
GRAIN DELAY
右のGRAIN DELAYではエフェクト音にディレイをかけます。
TIMEはディレイで遅らせる時間です。
(わかりやすいようにDRYとWET比を同じにしました)
デフォルトだとSYNCモードがオンになっていてDAWのBPMと同期されていますがこれを解除することもできます。
FEEDBACKはディレイを繰り返す量を決める値です。
HPとLPはフィードバック信号のみにかかるハイパスフィルターとローパスフィルターです。
MACRO
これらのパラメーターを一括で操作するためにMACRO機能があります。
使い方はMACROのつまみの下にある+を任意のパラメーターにドラッグして適用値を設定するだけです。
Modulation
Modulation機能としてLFOが二つ備わっています。
任意のカーブを作るか、プリセットから選択することができます。
適用のさせ方はMACROと同じです。
EFFECTS
その他7種類のエフェクトを2スロット使用することができます。
1つずつではありますが試していこうと思います。
MASTER
MASTERにはHP、LPとコンプレッサーがあります。
HP、LPを試してみます。
次はコンプレッサーです。
プリセット
ここからはプリセットを試していきます。
ドラム
ドラムでも試してみます。まずバイパス↓
プリセットから試していきます。
最後に自分で適当にパラメーターを振ってみます。
まとめ
多機能なグラニュラープラグインですね。
これがあグラニュラーエフェクトで困ることはないでしょう。
ただ、やはりCPU負荷は重めなので気をつけたほうがいいかもしれません。
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